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特集記事 / インタビュー『藤沢先生』
皆さんは山口市に巨大な電波望遠鏡があるのをご存知ですか?
───本日はよろしくお願いします。 「元々あのアンテナは通信用に作られたもので、本来はKDDIの国際衛星通信(インテルサット)に使われていたんです。 簡単に説明すると、海外で撮影した映像を電波で人工衛星に送り、衛星を経由して山口のアンテナで受信し、そこから全国のテレビ局に送られる、という仕組みになっています。 ちなみに一番最後にあのアンテナが行った中継は、2000年のシドニーオリンピックです。 その後、あのアンテナは国立天文台に譲られ、電波望遠鏡に改造して利用する事になりました。 なので、あの電波望遠鏡は国立天文台の所属なんです。 ただ、山口に立地しているという事もあり、山口大学が利用してもいいという契約を結んでいます。 その為、山口大学であのアンテナを使った観測・研究ができるというわけです。」 ───他の電波望遠鏡に無いような機能や特徴はありますか? 「幾つかありますが、まずは大きいという事です。 日本でも4番目の大きさであるという事は十分に特徴であるといえるでしょう。 またユニークな特徴として、ネットワークを使った観測というものが挙げられます。 吉田キャンパスと電波望遠鏡は12km程離れていて毎回移動するというのは大変な為、この2つを高速ネットワークで結び、膨大なデータのやり取り等を可能にしています。 実はこの部屋にあるパソコンで、電波望遠鏡を操作する事も可能なんですよ。 それから学外、更には海外から遠隔操作する実験を行いましたが非常にうまくいきました。 このサイズの電波望遠鏡で遠隔操作が可能なものは、世界でもここだけにしかないです。 将来は、ネットワークを使って観測の感度を上げる事を考えています。」 ───現在行われているプロジェクトや研究の内容をお聞かせ下さい。 「私の研究室の大きな研究テーマは2つあります。 1つは、宇宙空間で星が誕生する時の様子の研究です。 宇宙で星が誕生する時、星間ガスが圧縮されて核融合が始まるのですが、この時に周りにあるガスがメーザーと呼ばれる強い電波を放出します。 この電波を観測する事によって、星が誕生する時の様子を研究しています。 もう1つは、遠くにある銀河の中心部分の研究です。 銀河の中心には巨大なブラックホールがあると言われていますが、この銀河中心部(活動銀河核)が放出している電波を観測し、研究を行っています。 これらの研究は山口の望遠鏡だけではなく、日本の他の大学や研究機関の望遠鏡と連携させて、共同でのプロジェクトとしても行われています。 他にも、小さなBSのアンテナを電波望遠鏡として使えないかと改造している学生さんもいたりしますよ。」 ───外部への教育・普及活動等は行われていますか? 「理学部が行っているサイエンスワールドというイベント等にも参加していますし、講演会で望遠鏡を動かすデモンストレーション等も行ったりしています。 やってみた皆さんの話を聞くと、面白いと思って頂けているようです。 やはり、こういった体験は私達の研究を色々な人に理解してもらうという意味でも大切ですので、今後も続けていきたいと思っています。」 ───どのような人に研究室に来てほしいでしょうか。 「物理が好きな人、天文学が好きな人に来てほしいですね。 あと、うちの研究室に来たい人へのリクエストとして、きちんと物理を勉強してくる事をお願いします。」 ───先生は学生時代どのような事をされていましたか? 「大学の時は天文部に入ってました。 FMラジオのアンテナを使って、宇宙からの電波を受信できるように改造してみようと挑戦してみた事もありました。 当時は失敗したんですが、今考えてみれば我ながらよくやったなと思いますね。」 ───最後に、山口大学の学生の皆さんに一言お願いします。 「山口大学の学生である自負と誇りを持ってほしいと思います。 山口大学で学んでいるという事は大変貴重な経験でもあり、それを得た事は確実に学生の皆さんの今後の糧になるはずです。 山口大学の学生である事を今一度しっかり認識して、その名に恥じないような生き方をしてほしいと思います。」 ───本日はどうもありがとうございました。
2006年2月7日 理学部棟藤沢研究室にて
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